多段インスティチューションに使うための、ある種の2次元の圏
「インスティチューションだのプロ関手だのなんだの」の「何が必要か」に書いたこと、だいたいの見当は付いたと思う。厳密性がないハナシで、その意味ではマダマダだけど。
目的は多段階の設計実装プロセスをきちんと定式化すること。インスティチューション(指標圏からの関手)が値を取る圏が複雑になる。インスティチューションの値となる圏(関手の余域圏)は水平射と垂直射と2セルを持つ二重圏と考えられる。水平射は、豊饒化プロ関手。垂直射は関手のペアで、豊饒化プロ関手と協調するもの。
豊饒化プロ関手(圏論的対応=一般化関係)として次のような例を考えたい。Vは豊饒化基礎圏を表す。
- 単なる集合のあいだの関係 V=ブール代数
- プレ順序集合のあいだの順序付き関係 V=ブール代数
- ローヴェルの一般化距離空間の積からの縮小写像 V=非負実数
- 順序ベクトル空間と順序保存双線形形式 V=非負実数
- 普通のプロ関手 V=Set
これらの圏の対象(0-セル)はそれ自体圏となるので、圏の圏=レルムを考えることになる。ただし、生の関手はほとんど登場しない。垂直(鉛直)射が関手ではあるが。
この圏、いや二重圏で、問題となるのは2-セル=タイルと、その4つの1-境界の定義である。以下2セルをタイルと呼び、水平方向は左から右、垂直方向は上から下として、タイルの左辺、右辺、上辺、下辺を使う。
タイルは、原則的に垂直方向(上から下)への射と考える。水平方向では横結合=スター積を考える。
タイルの向き(orientation)が色々あるのが面倒になる原因。
・→・
↓ ↓
・→・・→・
↑ ↓
・→・・←・
↓ ↓
・→・・←・
↑ ↓
・→・
図形としては16通りの組み合わせがある。上辺と下辺の方向(direction)は揃ってるとして、左右が揃っているか食い違っているかの2種を考えれば間に合う気がする。いや、4種か?
ホモかヘテロかってなんというのだろう? 極性(polarity)じゃないし、変性(variance)でもないし。homogeneityか?
縦結合に関しては、ホモタイルとホモタイル、ヘテロタイルとヘテロタイルしかできない。ヘテロとホモ、ホモと上下反転のヘテロ、ホモとホモ、ヘテロと上下反転のヘテロの結合が可能だが、上下反転のヘテロの扱いがよく分からない。考慮すべきか無視すべきか?
双対のような対合関手(involution functor)がいくつか入っているのかもしれない。