ガウスの消去法
ガウスの消去法ってすごいなー。中学生でも知っている連立一次方程式の解き方なんだけど。
連立一次方程式の空間は、たとえば適当なサイズの行列で表現できる。同じ解をもつ方程式を同値とするなら、定義より当然に、同値類と解が1:1に対応する。この同値関係を尊重するような書き換えができて、この書き換えの一意的な正規形として解が得られる。
書き換え規則がエロ三つ組(Elementary Row Operations)で、EROは可逆だから、EROで生成された群が働く空間になっているわけだ。連立一次方程式の空間を状態空間とみての遷移系とも見られる。すごいのは、遷移に方向性があって、正規形に向かって遷移できるところ。
方向性があるってことは、遷移に(あるいは空間に)ある種の計量的判断基準が備わっているってこと。この基準に沿った遷移=離散的な運動が解に向かって行く、と。最適制御とかともどことなく似ている。