ファインマングラフの定義、こんな
アンドレ・ジョイアルとヨアヒム・コックのファインマングラフの定義。
ここで言っているファインマングラフとは、開いた辺を持つ無向グラフ、それだけのこと。多重辺も許すし、ループも許す。が、サークル(頂点をまったく持たないループ)は持てない。開いた辺の、頂点でないほうの端点をポートと呼ぶ。図の白丸がポート。
Gがファインマングラフ。集合Eは、Gの無向辺に方向を付けた有効辺の集合、本数は2倍になる。向きだけが違う辺がペアになっているが、このペアリングをインボリューションで表現する。集合Hは、半分の辺(フラグ)の集合。半分の辺の根元は必ず頂点であり、ポートが根元であることはない。頂点を結ぶ無向辺は2つの半分辺として表現できる。HはEに埋め込めるので、この埋込みでEの部分集合とみてよい。EにおけるHの補集合がポート集合となる。
ファインマングラフの圏は色々と定義できるが、次のルールが簡単。
- 頂点は頂点に移す。
- ポートは頂点またはポートに移す。
- 辺は辺に移す。
さらに価数(valence; degree)を保存する(各頂点のカローラで全射)とき、エタール射と呼ぶ。エタール射の族がjointly surjectiveのとき被覆と呼び。被覆の全体でグロタンディーク位相(サイト)を定義する。