とりあえず、代数的整数の出発点
- 環の単数、単数群
- 単数による同伴関係
- 既約元 (↓)
- 素元 (↓)
整域の範囲で考えるとして、aが既約だとは、次の条件を満たすこと。
- aは0でも単元でもない(0や単元に既約とかいってもしょうがない)
- a = xy と因数に分解できたとき、xかyのどちらかは単数
「事実上、もうそれ以上分解できない」「分解できたとして、それは自明な分解に限る」ということ。
素元は少し定義が違って、pが素元だとは、任意のa, bに対して
- pがabの約数なら、pはaの約数かbの約数になっている。
「pが素元⇒pは既約元」は成立。逆が成立しない。その反例はZ[√-5]内の1+√-5。
イデアルによる定式化は:
- aは単元⇔(a) = (1) = R イデアル的には1
- aとbが同伴⇔(a) = (b) イデアル的に区別できない
- aは既約元⇔「(a)=(x)(y) ならば、(a) = (x) または (a) = (y)」イデアル的に分解できない
単項イデアル整域(PID)では、「既約元は素元」。
Rが一意分解整域(UFD)とは:
- 任意の元は既約元の積で書ける。
- 分解は順序と同伴を除いて一意的
一意分解整域でも「既約元は素元」。
- 数体=代数体=代数的数の体
- 代数的整数:整係数モニック多項式の根
- 数体Kのなかで代数的整数になっているもの全体が、Kの整数環
- Qの整数環はZ
aが平方数でない有理数としてQ(√a)が2次体。2次体は、適当な整数mでQ(√m)と書ける。外の体が2次体である(代数的)整数が2次体の整数。ガウス整数環やZ[√2]などは2次体の整数環。