グラフの被覆木
Gがグラフで、aがその頂点。aから出る辺で隣接している頂点集合をNo(a)として、aのout近傍頂点集合と呼ぶ。{a}∪No(a)の誘導部分グラフを、aのout近傍(グラフ)と呼ぶ。aのin近傍Ni(a)も同様に定義できる。
f:G→Hがグラフの準同型として、aはGの頂点。このとき、fがaのout近傍とf(a)のout近傍の有向グラフとしての同型を与えるとき、aで局所out同型と呼ぶ。局所in同型も同様。
f:G→Hが、頂点のあいだの全射であり、すべての点で局所out同型のとき、out被覆と呼ぶ。in被覆も同様。GもHも付点グラフ(pointed graph)であり、fが識別された頂点を保存するとき、付点out被覆。
任意の付点(有向)グラフGに対して、そのout被覆木(木のルートで付点する)が普遍的に存在する。被覆写像をp:T→Gとする。Gが有限なら、Tは有理木となる。Gが無輪状ならTは有限木になる。Gに輪があれば、Tは有理無限木となる。
これらの事実と、穴あきヘッジ圏との関係がわかると面白い。