このブログは、旧・はてなダイアリー「檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編」(http://d.hatena.ne.jp/m-hiyama-memo/)のデータを移行・保存したものであり、今後(2019年1月以降)更新の予定はありません。

今後の更新は、新しいブログ http://m-hiyama-memo.hatenablog.com/ で行います。

CGFTs (Categorical General Field Theories)

モスカリウク&ヴラソフの "Double Categories in Mathematical Physics" by S.S. Moskaliuk, A.T. Vlassov (http://citeseer.ist.psu.edu/371467.html)5.1節に場の理論(Field Theory)の圏論的構成(試論)が載っている。これは二重圏をベースとしている。多少の変形と整理をして以下にまとめる。

  • 対象(対象圏の対象)は、(π:V→X, s∈Γ(V/X))。ここでXはd次元多様体、πはファイバー束、sは(ある条件を満たす)ファイバー束の(大域)切断(つまり、場)。
  • 水平射(射圏の対象)は、(π:E→Y, D, s∈Γ(E/Y))。Yは(d+1)次元多様体。Dはセクションを制限する方程式系。sはDの解となっている切断。
  • 境界関手δi(i = 0, 1)は、Yの境界δiY = Xi を対応させる。ファイバー束と切断も境界に制限する。
  • セル(射圏の射)は、多様体の射とファイバー束の引き戻し/ファイバー束の射を組み合わせた射。方程式系Dと切断sも適当な引き戻しで定義する。
  • 作用積分Sが存在する。
  • DはSのオイラーラグランジュ方程式となる。
  • 多様体の境界貼り合わせにより水平結合が定義できる。
  • 作用積分に関して、指数法則 S[ξ * ξ'] = S[ξ] + S[ξ'] が成立する。