コォゼン圏(Kozen圏) 再び
ロゴもできた(?)ことだし、トレース付きモノイド圏を形式言語理論に使うヤツをさくさく進めよう(と言って進むもんじゃねー)。
それで、やっぱり、双積を持つクリーネ圏(Kleene圏)をKozen圏と呼ぶことにした。この双積は、圏論的な直積かつ直和(余直積)がいいのか、それとも、GSモノイダルとその双対を満たすようなモノイド積がいいのか? 僕はどっちでもいいのだけど、その差を明らかにすべきだとは思う。圏論的双積⇒GSモノイダル は当たり前だから、問題はその逆。GSモノイダルだけで双積はでないが、Kleene条件があればどうか?
Kozen圏は実に計算しやすい。これは要するに線形システムの圏なのだろう。線形だから行列表示もできるわけだが、トレースで扱いやすくするなら、4ブロックに切り分けるのが吉。F:k→m, I:k→n, S:n→n, P:n→m として、[F, P;I, S]:k+n→m+n を考える。Iが入射、Pが射影が典型的だが、実は何でもいい。
[F, P;I, S]をnに対してトレースすれば、その振る舞いは F+PS*I(S*はKleeneスター)で与えられる。その他の計算イロイロもETB(回路)図と行列に翻訳できる。この翻訳結果は驚くほど初等的で自明だ。