絵算でゴー:行列
まず、双デカルト・モノイド圏における行列を説明する。行列の定義は、直積と直和があればできるが、双デカルト・モノイド圏じゃないと面白くないだろう。双積は+, 零対称を0、0からの唯一射をθ、0への唯一射を!、対称ブレイディング(クロス)をσ、対角をΔ、余対角を∇とする。
a:X1→Y1, b:X2→Y1, c:X1→Y2, d:X2→Y2だとして、a, b, c, dから定義される射f:X1+X2→Y1+Y2が行列だが、それを有向(左から右)二部グラフで示す(一番上の図)。
一番上の有向二部グラフを変形して二番目の図、これから次の表示を得る。
- (ΔX1 + ΔX2);(X1 + σX1,X2 + X2);((a + b);∇Y1 + (c + d);∇Y2)
- (ΔX1;(a + c) + ΔX2;(b + d));(X1 + σX1,X2 + X2);(∇Y1 + ∇Y2)
この2つの表示が同値であることは次の等式(公理か定理かは、まーいいとして)からわかる。
次に、fとgの積の対(product pairing)を
- f = <[a, b], [c, d]> = [, ]
このことを表した絵が三番目、四番目。上記の等式を示すには、次の公式(等式と絵)を使って、直前の結果に帰着する。
- ΔX+Y = (ΔX + ΔY);(X + σX,Y + Y)
- ∇X+Y = (X + σX,Y + Y);(∇X + ∇Y)