let式、上江州計算、カリー/ハワード対応
- Nick Benton他 A Term calculus for Intuitionistic Linear Logic →http://research.microsoft.com/~nick/tlca93.ps
- Masahito Hasegawa, Logical Predicates for Intuitionistic Linear Type Theories (1999) → http://citeseer.ist.psu.edu/hasegawa99logical.html
この2つで、let式の構文が違う(つうか逆)。ベントン達は let 式 be タプル変数
、長谷川さんは let タプル変数 be 式
。
let タプル変数:= 式
として、タプル変数:= 式
の部分を上江州方式で解釈すると、変数(変域の積)への射となる。これなら、let (x, y):= E in F
は、F・[(x, y):= E]という結合なので、(let g in f) = f・g というやたらに単純な解釈となる。「タプル変数:= 式」と「式 =:タプル変数」を同じ意味だとすれば(f:=g ≡ g=:f ≡ g;f)、と、構文の違いを吸収できる。素晴らしい! 上江州計算イケてるぜ。
ラムダ項の構文図(λは箱でなくノードとして束縛線を明示的に描く)と自然演繹の証明グラフをよく比べると、これも面白いこと(カリー/ハワード対応とか)が分かる。(カウフマンの言う)抽象テンソル計算、多圏の計算とかも関係しそうだし。
シーケント計算、書き換え/正規化構造
証明は自然演繹とする。
- 仮定と結論を持つ証明図(ペトリネット風グラフ)
- グラフ書き換え規則としての推論規則、書き換え過程としての証明行為
- 仮定を除く(含意導入)規則
- 公理は仮定と考えない
- 特殊ケースとしての仮定のない証明図
- 非形式的なシーケント=証明図の仕様
- 正しい証明図とは
- シーケントに対する証明図、命題に対する証明図
- シーケント、命題の証明可能性
- 推論規則がシーケント表現ではどのように書けるか?
- シーケントを最も簡単な証明図で意味付ける
- 証明図の書き換え規則とシーケントの(ワンステップ)推論図
正規化構造(あるいは簡約構造、書き換え構造)を持つ集合でenrichされたグラフ(圏の素材)があるとき、グラフからの自由圏/自由複圏/自由多圏にも正規化構造を入れることができて、「自由結合+正規化」がうまくできるなら、正規な射だけからなる目的の圏を作れる、って筋書きだな。
結局は図形の組み合わせ論では?
高次圏まで含めた圏とは、“なんらかの意味で「きれい」な”多面体分割を与えられた図形(CW複体とか)じゃなかろうか。その図形に代数演算がたくさん含まれている。代数的な法則は up-to-homotopy、または up-to-isotopy でしか成立しない。
up-to-homo/iso-topyなので、次元が異なる圏が同型(ホモトピー同値)だったりするわけだろう、たぶん。