単位空間とn-空間
モノイド圏の対象をベクトル空間と考えるとき、モノイド単位対象を単位空間〈unit space〉と呼ぶことにする。極めて重要なことは、
- 単位空間はスカラー体ではない!
スカラー体とは、単位空間のEndセットのことである。Iを単位空間として、
- S := End(I)
したがって、Sは外部的集合となる。圏が指数を持つなら、S := II として指数対象としてスカラーを定義できる。
Sは外部から見て体だし、IIは圏内の内部体対象となる。次の記事に書いてある。
単位空間を1-空間とも呼ぶ。1-空間のn個の直和(双積)をn-空間と呼び、I⊕n と書く。In とも略記してよいが、テンソル積のベキ指数と区別する必要がある。In = I⊕n をn-空間と呼ぶ。ゼロ空間はゼロ対象と定義する。