擬線形デカルト圏と擬閉擬線形デカルト圏
思い付き、要検証。
Cがデカルト・モノイド圏で、Qもデカルト圏とする。L:C→Q、U:Q→C はモノイド積を厳密に保存する関手、Uは忠実関手とする。Uは忘却関手だとみなす。さらに、次の閉包条件を課す。
- L(U(L(A))) = L(A)
L(A)をAの擬線形閉包と呼ぶことにする。qusiかpseudoかは要検討。quasiなら「準」かも知れないからpseudoか。
Aが U(L(A)) = A のとき、Cの擬線形対象と呼ぶ。Uの像となっている U(X) は、C内で擬線形になるように定義したい。またUの像となっている射はC内で擬線形と呼びたい。
つまり、Qは、UによりC内の部分圏として埋め込まれて、この部分圏の対象・射を擬線形と呼びたい。ただし、最初からCの部分圏を考えるのはダメで、QはCの外にあって欲しい。
上記の構造を備えたデカルト圏を擬線形デカルト圏と呼ぶ。(C, Q, L, U) の組がC上の擬線形構造である。
この設定で、射fの微分射、微分係数、導関数、接射を定義できる。接射が一番基本的で、擬線形構造があるので接射と微分射が融通できる。導関数(derivative morphism)は微分射(differential morphism)の別な表現である。微分係数は導関数の一点での値。
擬線形デカルト圏が、擬線形構造に対して擬閉だとは、部分デカルト圏としての擬線形対象/射の圏がデカルト閉であること。部分圏の閉構造から決まる指数を擬線形指数と呼ぶ。