絡み紐の圏
ムービー変形 - 檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編 で挙げた Moving Knots and Knotted Surfaces http://citeseerx.ist.psu.edu/viewdoc/download?doi=10.1.1.49.4021&rep=rep1&type=pdf は非常に良い解説で、3次元の結び目とその2次元表現である結び目図(knot diagram)について書いている。ピースに分けて離散化/記号化するところも手際よい解説。
この論説を参考にすると、絡み紐の圏はすぐに構成できる。
組み紐(ブレイド)の場合は、ストランド(紐)は一方向にだけ流れて逆流できないが、絡み紐では逆行を許す。対象は自然数で、生成元は
- | :1→1直線分
- ∪:2→0
- ∩:0→2
- X:2→2
- X':2→2 Xと逆の交差
結合とモノイド積(点の足し算)で自由生成して、公理(等式)で関係を入れる。
- ライデマイスターI (| ∩);(X |);(| ∪) = I
- ライデマイスターII X;X' = I I
- ライデマイスターIII ( X I);(| X );( X' I) = (I X');( X |);(I X )
- Ψ 割愛
- ニョロニョロ(ライデマイスター0) 割愛
ライデマイスター||| ( X I) (| X ) ( X' I) (I X') ( X |) (I X )
できた圏をCとすると:
- 結び目の全体は C(0, 0) 結合とモノイド積は一致して直和となる。
- 絡み目の全体は C(1, 1) 結合は紐の接合。
結び目図/組み紐図の一般化として、平面矩形に絡み紐図を描ける。