このブログは、旧・はてなダイアリー「檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編」(http://d.hatena.ne.jp/m-hiyama-memo/)のデータを移行・保存したものであり、今後(2019年1月以降)更新の予定はありません。

今後の更新は、新しいブログ http://m-hiyama-memo.hatenablog.com/ で行います。

ステパノフ理論:正則型

STLのステパノフが『プログラミング原論』という変な本を書いている。昔から持っていたが読んでなかった、変だから。少し読もうかと思った。『原論』の内容をステパノフ理論と呼ぶことにする。

正則型(regular type)とは、

  • 計算可能で全域な等号述語を持っている。
  • コピー操作(コピーコンストラクタ)を持っている。
  • 代入操作を持っている。

これは次のような代数構造だろう。

  • 生成 i: 1→ T
  • 破棄 !: T→1
  • 複製 Δ: T→T×T
  • 右自明演算 ◁:T×T

なお、記号「◁」は、Unicode Character 'WHITE LEFT-POINTING TRIANGLE' (U+25C1) だ。

複製と破棄は、直積に関してコモノイドになっている。生成は、1上の自明なコモノイドからのコモノイド射になっている。これは、モノイドの破棄(discharger, deletion)が自明モノイドへのモノイド射になっているのと同じ。

右自明演算は破壊的代入で、Tを状態とする加群が作れて、双モノイド上のメイヤー加群となることだと思う。まだちゃんと確認してないけど。