準ツリーと有限豊富条件と項集合代数
サイクリックグラフだがほとんどツリーであるものを準ツリー(quasi-tree)と呼ぶことにした。準ツリーは非常に扱いやすい。それは、単純サイクル(僕は素サイクルと呼びたいのだが)が、逆行辺と1:1に対応するからだろう。サイクルがあっても、逆行辺(非順行辺=非サクセッサ)の集合で完全に記述と制御ができる。
準ツリーに有限部分グラフが豊富に存在するための条件は:
- すべての中間ノードにおいて、リーフノードに至るパスが少なくとも1本はある。
中間ノードに種別があって、選択肢ノード(半環の和に対応する)と呼べるものがあるときは:
- すべてのサイクル(単純サイクルだけで十分)は、選択肢ノードを含む。
- すべての選択肢ノードにおいて、リーフノードに至るパスが少なくとも1本はある。
これが条件となる。リーフノードとしては定数ノードとイプシロンノードを考える。
項集合代数(termset algebra)との関係で言えば:
- 選択肢である中間ノード: 和
- 選択肢ではない中間ノード:非可換非結合的積
- リーフノード:定数(代数の生成元)
[追記]
伸びたサブツリーを次のように定義する。
- ツリーTのサブツリーSがあり、SのリーフノードはすべてTのリーフノードのとき、SはTの伸びたサブツリーと呼ぶ。
準ツリーのすべての非選択肢ノードにおいて、そのノードをルートする伸びたサブツリー(ほんとのツリー)が存在するとき、この準ツリーは部分ツリーを豊富に持つと言う。あるいは単に、この準ツリーは豊富という。
[/追記]
[さらに追記]伸びたサブツリーは葉付きサブツリー(leafed subtree)がいいかも。[/さらに追記]