このブログは、旧・はてなダイアリー「檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編」(http://d.hatena.ne.jp/m-hiyama-memo/)のデータを移行・保存したものであり、今後(2019年1月以降)更新の予定はありません。

今後の更新は、新しいブログ http://m-hiyama-memo.hatenablog.com/ で行います。

半環係数行列とその応用

グラフの頂点数と同じサイズの正方行列を計算する。頂点付値、辺付値がある。

  1. {0, 1}半環 可達性
  2. min-plus代数 コストの最小化(例:距離、運送費用)
  3. max-plus代数 ゲインの最大化(例:金貨拾い問題)
  4. max-times代数 乗法係数の最大化 (例:氷運搬問題)
  5. 言語半環 オートマトン

頂点付値はある種のポテンシャルで、頂点付値の全体はアフィン空間かベクトル空間(のようなもの)になる。辺付値が時間発展の生成子行列で、頂点付値の空間にendomorphismとして働く作用素になる。

辺付値の空間がアフィンまたはベクトル空間で、付随するベクトル空間になにか内積のようなものがあれば、初期状態がxで観測子がyであるような時間発展における観測量の推移は

  • φ(t) = <E(A, t)x|y>

と表現できる。Eがクリーネ指数関数(I + A + AA + ...)なら、φは単調増加する。