K-L-2001の4章を読もう
なかなか入手できなかったカーラー/リューバシェンコ(Kerler, Lyubashenko)の本だが、入手できても読んでない。いかんじゃないの?
第4章だけ単独に読めそうだから、ここだけでも読もうかな。
- 4. Monoidal categories and monoidal 2-categories (p.217 -- p.259; 43pages)
で、主に用語をザッと並べる。
- Deligneのカタカナ書きは「ドリーニュ」か。ドリーニュ・テンソル積 [×] が出てくる。
- BTCは braided abelian tensor categoryの略。なんでBATCじゃないのだ? どうやら、tensor categoryと呼ぶときは、直和(双積)の存在を前提にしているらしい。abelianだと核と余核が取れる。モノイド積なら直和とは独立な積。
- rigid は双対があることね。右双対対象と左双対対象があって、左右の単位、余単位があってヘビ関係式を満たす。
- rigidの定義では、単位、余単位って言葉を使ってなくて、左右のev, coev だな。評価射、余評価射。
- N-foldのドリーニュ・テンソル積の関手は SN:C×...×C→C、これも使うらしい。
- 絵算は graphical calculi と呼んでいる。いくつかの種類の絵算があるから複数形calculiなんだろう。
- graphical calculiのひとつに、thic braided graphs ってのが登場するらしい。
- tensor categoryとは別に、braided monoidal categoryという概念がある。
- balanced braided monoidal categoryもある。balancingってのが重要らしい。
- C×C→C×Cで、タプルの順序を入れ替えるだけの関手をpermutation functor(置換関手)と呼ぶ。これはいいかも。
- σがn個の入れ替え(n次対称群の元)のとき、置換関手Pσ:C×...×C→C×...×C が定義できる。
- 結合律を与える同型射(自然同値)を associativity constraintと呼んでいる。法則性を規定する自然同型を制約と言いたいらしいな。
- 体上の有限次元結合代数の上の加群の圏と圏同値になる圏(アーベル圏か)をbounded categoryと呼んでいる。
- 形容詞として、ribbon, tortile, balancedは同じ。ribbonが使われている。
- ribbon圏にはbalancingがある。balancingが大事らしいよ。
という感じなので、balancingの定義を理解するのが最初の目安かな。