擬射
C、Bが圏でPが関手 P:C→B、このとき、CをB上の圏と考える。Cat内でベース圏B上の対象だとみなす。
A∈|C|, X∈|B|のとき、A→X という射はどこにも存在しない。が、P(A) = X であるとき、A→X という射のようなモノが存在すると考えると具合がいい。この射のようなモノを垂直擬射とよぶことにする。必ずしも垂直とは限らない“斜め”の擬射 B→X は、垂直擬射 B→Y と、ベース射 Y→X の組として定義する。
次の図式で縦方向は擬射だとする。
f
A → B
↓ ↓
X → Y
t
このような擬射を含む矩形が可換であるとは、P(f) = t であることだと定義する。この矩形の図は A→Y という斜め擬射の存在も示しているから、可換な三角図式だとも言える。擬射を含むので、擬可換図式と呼ぶべきかもしれない。