このブログは、旧・はてなダイアリー「檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編」(http://d.hatena.ne.jp/m-hiyama-memo/)のデータを移行・保存したものであり、今後(2019年1月以降)更新の予定はありません。

今後の更新は、新しいブログ http://m-hiyama-memo.hatenablog.com/ で行います。

behavioral/behaviorallyとobservational/observationally

どうも確実な区別の根拠が見あたらないなー。behavioral equivalence と observationally indistinguishable って結局は同じことで、その使い分けも恣意的なんじゃないのかな?

「はじめての圏論 その第5歩:変換キューの圏」では、次のような使い分けを意識した。

  • 2つのシステムが振る舞い同値:広義、双模倣的と観測的に識別不可能の2つに分けられる。
  • 2つのシステムが観測的に識別不可能:狭義、ブラックボックスとして、実験・観察を通しては区別できない。ブラックボックスとしては置き換え可能である。
  • 2つのシステムが双模倣的: 状態空間のあいだに双模倣関係(bisimulation relation)が存在する。ブラックボックス的定義ではない!

さらに、振る舞い同値や観測的に識別不可能なモノが何であるかの問題がある。次の用法がある。

  1. 状態空間S内の2点s, s'が振る舞い同値or観測的に識別不可能
  2. 状態空間S, T内の2点s, tが振る舞い同値or観測的に識別不可能
  3. 2つのシステムが振る舞い同値or観測的に識別不可能

開始状態が1点であるシステム(遷移系)なら、2番目と3番目の定義は同じことになる。