このブログは、旧・はてなダイアリー「檜山正幸のキマイラ飼育記 メモ編」(http://d.hatena.ne.jp/m-hiyama-memo/)のデータを移行・保存したものであり、今後(2019年1月以降)更新の予定はありません。

今後の更新は、新しいブログ http://m-hiyama-memo.hatenablog.com/ で行います。

時計から円周パンドルとゲージ理論

これの話。

Tをニュートン流の“時間の空間”とする。Tは図形的には直線だが物理次元を持つ。Tを12時間で割った T/12h = T12 を考える。これは図形的には円周S1だが、あくまでも時間と考えてT12と書く。

アナログ時計の文字盤は、ほんとに空間的な存在だからS1とする。これに働く回転群はU(1)。U(1)のS1への作用は自明。

さて、時計の目盛りや針(短針でも長針でも)は、T12→S1だが、T12上のS1バンドルを考えてそのセクションだと考える。つまり、写像のグラフをトーラス上に描くことにする。t∈T12として、短針の運動θ(t)、長針の運動φ(t)などはバンドルのセクションである。定数セクションが目盛り(文字盤上を動かない)になる。

短針から見ての長針の運動(φ(t) - θ(t)と書いてもいい)は、θをゲージとしての運動φの記述となる。12時の目盛りをσ(t)( = 定数)とすると、標準的ゲージがσだが、θをゲージにして悪い理由はない。σゲージからは長針は半日に12回転し、θゲージからは11回転に見える。つまり、長針の回転数はゲージ不変な量ではない。

どんな目盛りでもどんな短針でも、とにかく等速回転運動してる限りはゲージ(フレームの場)として使える。そのとき、2つのゲージのあいだの変換はU(1)値のセクションであり、これは局所的な回転変換の集まりとみなせる。

等速ではなく、12時間周期の運動をする“針”があるとき、その加速度はゲージ不変な量のはずだ。ただし、加速度の方向はS1から外に向かうから、S1のベクトルとしては観測できない。S1上のスカラーとして観測される。