タングル仮説と2-cobord伝承
ジョン・バエズのタングル仮説というのは、すさまじい予想で、枠(法線場だと思ってよい)や向きがついた埋め込み多様体(それがタングル)のイソトピー同値類の圏が代数的/組み合わせ的に定義できるだろう、というもの。さらに、その代数構造が、弱高次圏に他ならない、と。
具体例として、余次元2の枠付き向き付き1タングルの圏が、単一の自己双対対象で生成された双対付きブレイド・モノイド圏だというシャム(Shum)の結果を挙げている。どうもそれだけでなく、自然数や整数の発生も、タングル仮説に入る気がする。
さて一方、"GENERIC COMMUTATIVE SEPARABLE ALGEBRAS AND COSPANS OF GRAPHS"(http://www.tac.mta.ca/tac/volumes/15/6/15-06.pdf)に次のフレーズがある。
(1×∇)・(Δ×1) = Δ・∇ = (∇×1)・(1 × Δ) is an axiom characteristic of 2-cobordisms.
The free symmetric monoidal category with a Frobenius algebra object is the category 2-Cobord.
2-Cobrod(むしろ1+1コボルディズム)の構造は伝承であったそうだが、次の本で伝承が真実であることを示しているらしい
- J. Kock, Frobenius algebras and 2D topological Quantum Field Theories, Cambridge University Press, 2004.